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ELEGOO Centauri Carbon 2 Comboレビュー|4色マルチカラー印刷が8万円で手に入る時代

ELEGOO Centauri Carbon 2 Comboの4色マルチカラー印刷 3Dプリンタのレビュー






マルチカラー印刷ができるFDM 3Dプリンターが8万円で買える。正直、この価格は事件です。

ELEGOO Centauri Carbon 2 Comboは、4色同時印刷に対応したCANVASシステム付きのCoreXY機。ライバルのBambu Lab P2S Comboが約12万円することを考えると、約4万円も安い計算になります。僕自身、マルチカラー機はBambu一択だと思っていたんですが、この価格差を見て考えが変わりました。

ELEGOO Centauri Carbon 2 Comboとは?スペックと特徴

まずはスペックを整理しておきます。

項目 スペック
造形方式 FDM(CoreXY構造)
造形サイズ 256×256×256mm
最大速度 500mm/s(実用300mm/s程度)
最大加速度 20,000mm/s²
ノズル温度 最大350℃(硬化スチールノズル)
ベッド温度 最大110℃(1000W ACヒーターベッド)
レイヤー高さ 0.1〜0.4mm
マルチカラー CANVASシステム(4色対応・RFID検知)
プラットフォーム 両面PEIプレート(テクスチャ面/スムース面)
カメラ 内蔵(Matrix appで遠隔監視)
接続 Wi-Fi / USB
画面 5インチタッチスクリーン
エンクロージャー 密閉型
重量 約13kg
価格 ¥79,999(2026年3月時点・Amazon.co.jp)

CoreXY構造というのは、ヘッド(ノズル)がXY方向に動く仕組みのことです。一般的なベッドスリンガー方式(ベッドが前後に動くタイプ)より高速印刷に向いています。

加速度20,000mm/s²は、同価格帯では頭一つ抜けた数字です。ベンチマークのBenchy 2.0テストでは9分45秒を記録しています。

密閉型エンクロージャーも見逃せないポイント。ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン)やASAなど反りやすい素材の印刷が格段にラクになります。PLAしか使わないうちは恩恵を感じにくいですが、「PLA以外も試したい」と思ったときに、エンクロージャーなしだと結構苦労するんですよね。僕も最初のプリンターでABSに挑戦して、反りまくって3回連続で失敗した経験があります。

CANVASマルチカラーシステムの使い勝手

Centauri Carbon 2 Comboの目玉は、なんといってもCANVASシステムです。

最大4色のフィラメントをセットして、1つのノズルで色を切り替えながら印刷する仕組みです。Bambu LabのAMSと同じシングルノズル方式ですね。

RFIDスプール検知が便利

ELEGOO純正フィラメントにはRFIDチップが埋め込まれています。スプールをセットすると、素材の種類・色・残量を自動で読み取ってくれます。

温度設定を間違えてフィラメントを焦がす…みたいな初心者あるあるを防げるので、これは地味にありがたい機能です。

パージ(色替え廃材)は覚悟が必要

ここは正直に書きます。シングルノズルのマルチカラーは、色を切り替えるたびにノズル内の前の色を押し出す「パージ」が発生します。

頻繁に色が変わるモデルだと、本体と同じくらいの重さの廃材が出ることも。フィラメントのコストが意外とかさむので、マルチカラーを常用するなら消耗品の予算も多めに見積もっておいてください。

ちなみにこれはBambu LabのAMSでも同じ問題です。シングルノズル方式の宿命なので、Centauri Carbon 2だけのデメリットではありません。

開封から初プリントまでの流れ

Centauri Carbon 2 Comboは組み立てが必要です。ここがBambu Lab P2Sとの大きな違い。

P2Sは箱から出してコンセントを挿せばすぐ印刷できますが、Centauri Carbon 2はフレームの組み立てやベルトの張り調整をする必要があります。

とはいえ、最近のELEGOO製品は説明書の質がかなり上がっています。海外レビューでも「組み立ては比較的簡単」「初期キャリブレーションは15〜20分で完了」という声が多いです。

Ender-3を組み立てた経験がある人なら問題なくいけるレベルだと思います。ただ、3Dプリンターを初めて触る人にとっては、このステップだけでちょっとハードルを感じるかもしれません。

実際に使って感じた良い点6つ

1. 1000W ACヒーターベッドの予熱が爆速

ヒーターベッドの予熱速度がとにかく速い。1000Wのパワーで、110℃まであっという間に到達します。

僕はこれまでDCヒーターベッドのプリンターを使っていたんですが、ABSの予熱待ちに5分以上かかるのが地味にストレスでした。Centauri Carbon 2はその半分以下の時間で済みます。「あれ、もう温まったの?」という感覚です。

2. 密閉チャンバーでABS/ASAが安定

密閉型エンクロージャーのおかげで、チャンバー内の温度が安定します。

ABS、ASA、TPU 95Aなど温度管理がシビアな素材もかなり安心して印刷できます。PLAから一歩進んで「エンジニアリング素材に挑戦したい」という人には、この密閉チャンバーがかなり効いてきます。

3. 硬化スチールノズルが標準装備

ノズル温度は最大350℃。しかも硬化スチールノズルが標準で付いています。

カーボンファイバー入りやガラスファイバー入りのフィラメントは、真鍮ノズルだとすぐに穴が広がって精度が落ちます。硬化スチールなら安心して使えるので、素材の選択肢がグッと広がります。

4. 内蔵カメラ+スマホアプリで遠隔監視

Elegoo Matrixアプリで、外出先からプリントの様子をモニタリングできます。

長時間の印刷って、出かけている間も「ちゃんと印刷されてるかな…」と気になりますよね。僕は以前、6時間の印刷を放置して外出したら、2時間目くらいでフィラメントが絡まって大惨事になったことがあります。カメラで確認できるだけで安心感が段違いです。

5. クラウド不要でオフライン操作OK

Bambu Labの製品はクラウド接続が前提の設計ですが、Centauri Carbon 2はオフラインでも完全に操作できます。

「自分のプリンターのデータがクラウドに送信されるのはちょっと…」というプライバシー重視のユーザーにとって、これは大きなアドバンテージです。USBドライブからの直接印刷にも対応しています。

6. 両面PEIプレートで用途別に使い分け

テクスチャ面とスムース面を使い分けられるPEIプレートが標準装備。

PLA系はテクスチャ面、PETG系はスムース面という使い分けが1枚のプレートでできます。PEIプレートを別途購入すると3,000〜5,000円くらいするので、最初から付いてくるのは助かります。

正直に言うデメリット4つ

もちろん気になる点もあります。8万円の製品に完璧を求めるのは酷ですが、買う前に知っておいたほうがいいことを正直に書きます。

1. 内蔵LEDが暗い

これは海外レビューでも頻出の不満点です。チャンバー内のLEDが暗くて、印刷中の様子が目視で見づらい。

密閉チャンバーなので外部の光も入りにくく、カメラ映像もやや暗めになります。USBタイプのLEDテープを追加で貼っている人が多いようです。次のアップデートで改善してほしい。

2. スプールホルダーの互換性問題

CANVASシステムのスプールホルダーに、一部のサードパーティ製フィラメントスプールがうまくセットできないケースが報告されています。

ELEGOO純正フィラメントなら問題ありませんが、手持ちのフィラメントを使い回したい人は注意が必要です。径の合わないスプールはアダプターを自作するか、リスプール(巻き直し)で対応するしかありません。

3. 純正スライサーの完成度がイマイチ

ELEGOOSlice(純正スライサー)のプロファイルが限定的です。正直、現時点ではOrcaSlicerを使ったほうが快適。

OrcaSlicerにはコミュニティが作成したCentauri Carbon 2用のプロファイルが揃っているので、細かい調整もバッチリ効きます。ただ、スライサーに慣れていない初心者にとっては「純正以外のソフトを入れる」という時点でハードルになるかもしれません。

4. ベッドの定着がやや弱い場面がある

PEIプレートの定着力について「コールドプレート側で定着がやや弱い」という報告があります。

スティックのりやヘアスプレーで対応できるレベルですが、Bambu LabのPEIプレートに比べると一段落ちる印象。ここは個体差もあるかもしれません。100均のスティックのりを1本用意しておけば安心です。

Bambu Lab P2S Comboとの比較|どっちを買うべき?

一番気になるのは「Bambu Lab P2S Comboとどっちがいいの?」というところでしょう。主要な競合機種も含めて比較表を作りました。

Centauri Carbon 2 Combo Bambu Lab P2S Combo Creality Hi Bambu Lab A1 mini
価格 ¥79,999 約¥120,000 約¥50,000 約¥40,000
マルチカラー 4色(CANVAS) 4色(AMS 2 Pro) なし なし(AMS Lite別売)
最大速度 500mm/s 500mm/s 800mm/s 500mm/s
エンクロージャー ○ 密閉型 ○ 密閉型 × ×
造形サイズ 256×256×256mm 256×256×256mm 230×230×230mm 180×180×180mm
組み立て 要組立 箱出し即印刷 要組立 箱出し即印刷
スライサー OrcaSlicer推奨 Bambu Studio Creality Print Bambu Studio

迷ったらこう選んでください。

  • 予算重視でマルチカラーが欲しい → Centauri Carbon 2 Combo。約4万円の差は大きいです
  • 箱出し即印刷で手間ゼロがいい → Bambu Lab P2S Combo。完成度とエコシステムの充実度はさすが
  • マルチカラー不要、とにかく速さ重視 → Creality Hi。800mm/sは別次元の速度です
  • 初めての3Dプリンター → Bambu Lab A1 mini。まずは1色から始めるのが安全

個人的には、3Dプリンター2台目以降の人で「マルチカラーを試してみたいけど12万は出せない」という人にCentauri Carbon 2 Comboがドンピシャだと思います。

Bambu Lab A1 miniについては、こちらの記事で詳しくレビューしています。

Bambu Lab A1 mini レビュー|初心者向けベストバイの実力を検証
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こんな人におすすめ/向かない人

おすすめの人

  • マルチカラー印刷に興味があるが、Bambu Lab P2S Comboの価格は出せない人
  • ABS・ASAなどエンジニアリング素材を使いたい人(密閉チャンバーが活きる)
  • クラウド不要でオフライン運用したい人
  • 2台目以降のステップアップ機を探している人
  • 組み立てや調整が苦にならないDIY派の人

こういう人には向かない

  • 3Dプリンター完全初心者(箱出しで使えるBambu Lab A1 miniがおすすめ)
  • 組み立てや設定に時間をかけたくない人
  • 純正スライサーだけで完結させたい人(OrcaSlicerの導入が事実上必須)
  • 光造形(レジン)の精細さを求めている人(FDMとは用途が違います)

光造形とFDMの違いが気になる方は、レジンの種類と選び方の記事も参考にどうぞ。

光造形レジンの種類と選び方|水洗い・タフ・ABS-Likeの違い
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マルチカラー印刷を始める前に揃えておきたいもの

Centauri Carbon 2 Comboを買ったら、一緒に用意しておくと便利なものを紹介します。

  • フィラメント4色セット: せっかくの4色対応なので、白・黒・赤・青あたりの基本色を揃えておくとすぐマルチカラーを楽しめます
  • LEDテープ: 内蔵LEDが暗いので、チャンバー内に追加するのがおすすめ。USB給電タイプなら取り付けも簡単です
  • ノズルクリーニングキット: マルチカラーは色替えが多い分、ノズル詰まりのリスクも上がります。掃除用の針は必ず手元に置いておいてください
  • スティックのり: ベッドの定着力が気になる場面の保険。100均のもので十分です

3Dプリンターで揃えておきたいツール一式については、こちらの記事にまとめています。

3Dプリンターに必要な道具まとめ|FDM・光造形それぞれ解説
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印刷の信頼性:失敗率5%以下

海外の20回印刷テストでは、失敗率が約5%以下と報告されています。

マルチカラー印刷は色替えのたびにトラブルの種が増えるので、シングルカラーより失敗率が上がるのは仕方ありません。それでも20回中19回以上成功するなら、十分に実用的なレベルです。

Tom’s Hardwareの評価は4/5、3DWithUsの評価は4.4/5。海外の主要レビューサイトでも高評価を獲得しています。

よくある質問(FAQ)

Q. ELEGOO Centauri Carbon 2 ComboとBambu Lab P2S Comboの一番の違いは?

価格です。Centauri Carbon 2 Comboは約¥79,999、P2S Comboは約¥120,000。スペックは近いですが、P2Sは箱出し即印刷の手軽さとBambu Studioの完成度が強みです。予算重視ならCentauri Carbon 2、手間をかけたくないならP2Sが向いています。

Q. 3Dプリンター初心者でも使えますか?

組み立てが必要なので、完全初心者にはややハードルが高いです。初めての1台なら、箱出しで使えるBambu Lab A1 miniから始めるのがおすすめ。Centauri Carbon 2 Comboは2台目以降のステップアップ機として最高のコスパです。

Q. マルチカラー印刷のフィラメント消費量はどのくらい?

色替えのたびにパージ(廃材)が出ます。頻繁に色が切り替わるモデルだと、印刷物本体と同重量の廃材が出ることもあります。これはBambu Lab AMS含め、シングルノズル方式に共通する課題です。

Q. スライサーは何を使えばいい?

純正のELEGOOSliceよりもOrcaSlicerをおすすめします。コミュニティ製のCentauri Carbon 2用プロファイルが充実しており、細かい設定の調整も可能です。OrcaSlicerは無料でダウンロードできます。

Q. どんなフィラメント素材が使えますか?

PLA、ABS、ASA、PETG、TPU 95Aなど幅広い素材に対応しています。ノズル温度350℃+密閉チャンバーの組み合わせで、エンジニアリング素材の印刷も安定して行えます。素材の違いについてはPLAとABSの比較記事も参考にしてください。

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まとめ:8万円のマルチカラー機、買いか?

ELEGOO Centauri Carbon 2 Comboは、マルチカラー対応のFDM 3Dプリンターとして2026年3月時点でコスパ最強の選択肢です。

Bambu Lab P2S Comboより約4万円安で、造形サイズ・速度・密閉チャンバーとスペック面はほぼ互角。Tom’s Hardwareで4/5、3DWithUsで4.4/5と海外レビューの評価も安定しています。

もちろん完璧ではありません。箱出し即印刷はできないし、LEDは暗いし、スプールホルダーの互換性も気になる。でも、それらを差し引いても「8万円で4色マルチカラー+密閉チャンバー+CoreXY 500mm/s」というパッケージは、ちょっと他にないです。

「マルチカラーやってみたいけど、P2Sの12万円はちょっとなぁ…」と迷っていた人。この価格なら、試してみる価値は十分にあります。

3Dプリンター選びで迷ったら、初心者向けのおすすめまとめ記事もチェックしてみてください。

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